厚さ3mmの有機ELテレビ発売

世界初の有機ELテレビ、発売へ

ソニーが世界初の有機ELテレビ[XEL-1]を12月1日に発売するとのこと。
大きさは11インチ、価格は20万円。2007年中には商品化して発売するという公約を見事守ったわけだ。(まだ最後までわからないと言えばわからないが・・・)


しかしこのテレビ見れば見るほど薄い。薄すぎる。もちろん有機ELなのだからそれがウリではあるのだけど、強度的には問題ないのだろうか?うっかり倒して壊れたりしないだろうか。あるいは子供に強く握られてパキッ!とか、ありそうで怖い。
画質は実物を見てみないとなんともコメントしづらいが、ITMediaの製品写真を見る限り、くっきり鮮明で滑らかそうな印象*1ソニー発表の報道資料の方は画面の切り抜きを掲載しているから訳がわからない。有機ELの綺麗さを他のディスプレイで見た所で再現できまいて・・・。それはテレビ全般に言えるのでソニーもわかってるとは思うけど。


ところで、この11V型で20万円という価格は一般家庭では手が出せないんじゃなかろうか。いくら「薄い」「綺麗」だと言ってもインチ当たりの単価が1.8万円となると、液晶の数倍である。また、このサイズではリビングに置いて遠くから見るには小さすぎることもあり、2台目以降の需要となりそう。が、2台目以降のテレビに20万円もかけられる人はなかなかいないだろう。よほどお金に余裕のある人か、もしくはよほど拘りのある人(所謂マニア層)向けとしか思えない。むしろ有機ELテレビの知名度を上げるために店頭ディスプレイが主目的として発売した可能性が高いと思う。
また、有機ELの寿命が未知数なのも問題だ。有機ELの寿命が短いのは有名な話。最近はかなり改善してきている*2とは言えそれは比較的小さな機器での話。当然ソニーもそこらへんは考えているのだろうけど、やはりこの大きさの製品だとどうしても不安になってしまう。ポータブルオーディオや携帯と違って、テレビは最低でも10年以上は持って欲しいからね。


なんにせよ今後の有機ELテレビの行方を左右するのは発売日である12月1日以降だろう。液晶に比べてどれだけ薄く、軽く、綺麗なのか、それを訴求できるかがまず第一歩。
今はまだ手を出す気にはならいけれども、数年後には物欲と格闘しなくてはいけないような商品になっている事を期待しています。


[情報元]
ソニー、世界初の有機ELテレビを12月発売 :: http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071001-00000027-zdn_lp-sci
SONY報道資料 :: http://www.sony.jp/CorporateCruise/Press/200710/07-1001/

*1:背景の具合と比較しての推測

*2:30,000時間ぐらいかな?