注目の新技術『CEATEC2007』

先日有機ELテレビの話を書いた後入手した情報等もあるので、もう少しだけ続けてみようと思う。


まず、有機ELテレビ『XEL-1』の有機ELパネルの寿命は30,000時間とのこと。これは1日8時間の試聴をしたとして約10年間という計算になる。とりあえずは及第といったところか。個人的にはテレビは一度買ったらできるだけ長く(15年ぐらいは)使っていきたいので、最低50,000時間ぐらいの寿命は確保して欲しいと思う。現状の1.5倍以上にしなければならないが、まぁこれは理想の数値ということで、ソニーにはできる限り頑張ってもらいたいところだ。


そういえば、この有機ELテレビは『CEATEC 2007』という最新のITおよび電気機器技術の展示会で発表されたのだが、その中で他にもしうの助の物欲センサーに反応した技術がいくつかあったので軽く紹介してみようと思う。


240fpsの次世代ディスプレイ「FED」国内初公開

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071003-00000026-imp-sci

これはFED技術を使ったディスプレイで秒間240フレームを実現したというもの。また、このディスプレイ用に240FPS仕様のグランツーリスモ5プロローグがデモ展示されているそうな。これがどれ程のものなのか定かではないが、一度は見てみたいものだ。見る機会があればの話しだが・・。また、このディスプレイに惹かれたのはもう一つ理由がある。それはCASIOが先日発表した次世代デジカメである。

http://www.casio.co.jp/release/2007/ngdc.html

このデジカメはなんと300FPSでの動画撮影が可能となる予定らしい。300FPSとんでもない数値である。普通に考えて、民生用の機器ではまともに再生できない代物なんじゃないかと思った。だが、上記のFEDディスプレイならば300FPSはムリでも240FPSまでは自然に再生可能となる。この組み合わせは面白いんじゃなかろうか。是非2社で協力してフレームレートを同一にしてもらいたいものだが、まぁ・・・そう易々とはいかないか。

3DのBS放送も――“飛び出す”デジタルコンテンツ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071003-00000041-zdn_lp-sci

こちらは専用のメガネを掛けることによって映像が立体になって見えるという『立体視テレビ』。こっちはこっちでリッジレーサー7の立体視バージョンがデモ展示されているようだ。どちらもレースゲームというのが興味深い。

この記事を見ていて、昔ファミコンディスクシステムのゲームでスクウェア*1から『とびだせ大作戦』というスペースハリアーに似たゲームが出ていたのを思い出した。もう20年も前のゲームだが、なんとこのゲームにも立体視が可能できるモードがあったのだ。プレイヤーはゲームの付属として付いてくるステレオメガネ*2を掛け、ゲームもそれに対応したモードでスタートする。すると、確かに立体に見えてくるのだ。ファミコンでよくぞここまで、と感心させられたものだ。

だが、この方法で立体視できたとしてもそれはプレイヤーにしかメリットがない。つまり、ステレオメガネを掛けていない周りの人間からすると、画面が見にくいことこの上ないのである。今回のこのテレビも同様にメガネが必要とのことで、これはいただけない。テレビを視聴する人数分メガネを揃えておく必要があるだろうし、テレビの前から離れる際に毎回メガネを外したり掛けたりというのも面倒だ。それに元々メガネを掛けている人はメガネの上から更にメガネを掛けることにもなってしまう。

だがこの記事を最後まで読んだ時、本当に驚いた。

眼鏡をつけずに立体画像を楽しめるテレビをアイスキューブが技術出展していた。2D映像を独自の「SRC(Super Real Compose)テクノロジー」で3D化。展示デモでは歌手・浜崎あゆみさんの映像が立体的に表示されていた。ディスプレイ正面から見る映像の“せり出し”感は眼鏡を使用するタイプにも劣らず、高精細な立体映像を楽しめる。

アイスキューブという会社(?)もSRCテクノロジーという言葉も初耳だが、この技術が一般化されれば今までの常識を覆すような新しいエンターテイメントの世界を提供してくれそうだ。続報に期待したい

*1:スクウェア・エニックス

*2:片目が青、片目が赤のセロハンが貼ってあるメガネ